「ま、でも、そんなの別にどーって事ねーか。」

ヒカルがケロッと言う。


「どーって事ない?」

ヒカルがにっと笑った。

「おう!レインは、もう感情あるしな。」


・・・・・・・えっ!?

「あるの?」

「いやいや、あるだろ。告ったり、謝ったりしてんだから。」


呆れたようにヒカルが言う。


・・・・・・それって、心の蓋、開けたことになるのかなぁ?

うーん・・・分かんない・・・・・。

「レインはたぶんさ、ヒカルと出会った時にもう、ヒカリに、無理矢理こじ開けられてたんだと思うぜ?心の蓋。」

はぁ!?

「それ、レインが告ってるの見て、確信した。」


なんじゃそりゃ。

でも、なんか、そんな気もする。レインは、少しだけど・・・でも、ちゃんと感情表現してた。


「だからさ・・・」と、ヒカルが続ける。


「別にロゼに感情を移しただのなんだの、今は別にどーでもいいんだよ。今はさ・・・」

ヒカルが、言葉を切り、からっと笑う。

「ロゼが『幸せだったー!』って思って逝けるようにしようぜ!」



私とレインは頷いた。ロゼは涙をいっぱい溜めて、幸せそうに笑った。








あぁ・・・・・もう、私達は、敵じゃない―――。


その時、確信した。