守ってくれますか?

『なぁ、“恋人ごっこ”しようぜ。』


あの言葉を言ったとき・・・俺、けっこうマジだったんだよなぁ。
ガキのくせにさ。

まぁ、ガキだからこそできたんだけど。
ダメだと、わかっていても、ガキだからこそできたんだ。


わかってるさ、俺は。

ちゃんとちゃんと、わかってる―――


でもさ、ヒカリ。お前、なんで・・・・・


『いいね!やろう!!』


あの時、ノリノリだったんだよ?
なんで・・・赤くなってたんだよ?








「・・・・・・ヒカル?どうした?」


ナオの声でハッと我に返る。

やべぇ。
変な事考えてた。


―――あの時の気持ちも、今の気持ちも、恋なんかじゃない。


そう、言い聞かせてきたじゃねぇか。

今更、何考えてるんだよ、俺は。


俺は軽く首を振り、にっと笑った。

「悪い、眠くてボーっとしてた!」





――ナオ、お前は、俺の気持ちなんて、知らなくていいからな。

絶対、知るんじゃねぇぞ。


そう、強く思った。




―ヒカルside end―