守ってくれますか?

リヨンは優しく微笑んだ。


「助けに来たのじゃよ。」

「助けですか?私一人で十分ですよ。安心してください。」


ゼロが事務的にさらさらと言うと、リヨンはそっと首を振った。



「わしが助けに来たのは、ゼロのほうじゃなく、ヒカリとヒカルのほうじゃ。」





・・・・・・・・・・・・え?・・・・・


リヨンは、漆黒の神の仲間じゃなかったの?





「裏切りですか?リヨン様。」

ゼロが、リヨンの答えを聞いても全く動じずに、事務的に問う。



「さぁ・・・どうじゃかのぅ・・・・・。そもそもわしは、“誰の仲間”じゃったと思う?」


“誰の仲間”?



「・・・そもそも、漆黒の神の仲間ではなかったということですか?」

ゼロは、依然変わらず、事務的な口調のままだ。

もはやソレは人間業ではない。
そういえば・・・ゼロは、自分は“本当の”人間ではないと言ってなかったっけ?



「そういうことでも無いのじゃが・・・。」

「では、どういうことです?」



幼い私とヒカルとパパは、互いに顔を見合わせあっていた。


どうするべきか、判断に困っているみたい。

ま、そりゃそーか。
なんてったって、あんまりにも想定外なことだからね・・・。