守ってくれますか?

「記憶は、無い方がいいと思うの。殺されるとか、生贄とかは、知ってちゃいけない。あなた達が、知ってちゃいけないの!」


ママが、涙を拭き、真っ直ぐに私とヒカルを交互に見据えた。

輝く、黄金の瞳。
強い強い意志が、瞳の中に、鋭い光と宿す。



「ヒカリもヒカルも、生きるの。真っ直ぐに、幸せに生きるの。」


ふわっと、ママが微笑んだ。



「絶対、死なせたりしない。あなた達は、まだまだこれから、でしょ?」


「「うん!!」」



パパも、にかっと笑う。


「だからな、心配すんなよ?私もついているからな!」


「「うん!!」」




パパが、幼い私とヒカルの頭をぐりぐりと撫でた。


幼い私とヒカルが笑う。












「・・・・・じゃあ、行くか。」


パパが、驚くほど低い声を出す。





あ、そうだった。


【魔の島】を出ることは・・・裏切り行為だったね・・・・・。