守ってくれますか?

なんでっ!?

ゼロはともかく、なんでヨナまであんなにアッサリ・・・・・



「・・・ヒカルのもう1つの能力は“意思操縦(イシソウジュウ)能力でしたか・・・・・。不覚でしたね、ヨナ様。」


「・・・・・・ヒカルも、強い力をもっているじゃないっ!!!生贄はヒカリでもいいじゃないのっ!!!!!」


「駄目です。ヒカリの力の強さは、尋常じゃありません。それに、破壊能力はとても珍しい能力ですから。」


「でもっ!!!」

「それに、レイン様はヒカリを気に入りました。もしかしたら・・・漆黒の神の仲間に入れるかもしれません。」



「なっ!!!そんなこと、私が許さないっ!!!!!」


「ヨナ様が許さなくても、レイン様がその気ならば、ヒカリは仲間になるでしょう。私達・・・漆黒の神の仲間に。」


「・・・・・・・・・・・ッ!!!!!あぁ・・・憎らしい!!!!!」





そんな、2人の会話が聞こえてきた。


・・・やっぱり、ゼロ達は、漆黒の神だったんだ・・・・・




幼い私とヒカルは、2人が消えた空を見つめていた。


お互いの手を、強く強く握りながら。





――幼かった私達は・・・・・


会話の内容を、あんまり理解してはいなかったけれど・・・

そこに含まれている、自分達の残酷な未来を、悟ったんだ。



だから、お互いの存在を確かめ合うように・・・

強く強く、手を握り合ったんだ―――――