守ってくれますか?

「な、ナゼにここへ・・・」

【魔の島】をわざわざ出てくるなんて・・・・・


――・・・そーいえば・・・・・



「【魔の島】から外へは出られるんだ?」


「え、基本出られないけど?」


ヒカル・・・さらっと何を・・・・・


「でも、出てるじゃん。ヒカルとシオン。」

現に、ここにいるじゃんか!



「あー・・・例外だよ、俺らは。命からがら、脱出したんだ。」



・・・・・ヒカル・・・またしてもさらっと・・・・・

「命からがらって・・・・・・」


「本当だよ。」

シオンが、凛とした声でハッキリ言う。




「【魔の島】を出るという事は、一つの裏切り行為とされている。あたしとヒカルはそれを犯そうとした。
だから、役人に命を狙われた。
ま、生き延びたけどね。」


シオンがさらりと言い、にっこりと笑った。



「あたしもヒカルもけっこう、強いもん。余裕だったよ?」


「そりゃ、役人は余裕だったけどさ、“漆黒の神”が出てきた時は、やばかったぞ?」



ヒカルがげんなりと言う。