守ってくれますか?

《ヒカリ?聞こえるか?》


ヒカルの声が私の内側から響く。


《聞こえてるよ、ヒカル》


私も、心の中でヒカルに囁きかける。





《おし。じゃあ、やるぞ!》


《うん!》


《いいか、俺がコントロールするから、ヒカリはボヤーっとしとけよ。》


《ラジャー!》


《いい返事だ!・・・行くぞ。》




その掛け声の後、すぐにヒカルの“意志”が、私の“意志”に入ってくる気配がした。



私はボヤーっとするべく、色々、どうでもいいことを思い浮かべた。






ボヤーっとしていると、私の手が勝手に動き、肩の傷のところにいった。



そして・・・



緑の霧のようなものが、私の手から流れ出る。



私の内から、力が放出されている。





それから数秒後・・・――



私の肩の傷は、跡形もなく、消えていた。