ドキドキと、高鳴る鼓動に、私はうろたえていた。

なに?どうして、こんな・・・


「あの、ナオ様、その、離してください・・・」

小さくお願いする。

だって、もう、私の心臓、壊れそう・・・―――


「・・・悪い。嫌だったよな・・・・・」

ナオ様の切なそうな声に、胸の奥が、ぎゅうっと締め付けられる。


なに?
本当、どうしちゃったの私・・・


離れていくナオ様の体。



“離れないで”と思うのは、なんで?




わからない。

わかんないよ。全然・・・


これは、いったい何?




―――どうしてこんなに・・・・・

顔が熱いの?






―――・・・自分が、わからないよ・・・