「この手首はどうした?ヒカリ。」

じいっと、ナオ様はくいいるように、私の手首を見ている。


そんなに見なくても・・・


「ええっと、戦いの最中に、少し負傷しまして・・・」


「少し?これのどこが少しなんだ。」

ナオ様、怖いです・・・・・


「・・・確かに、少しの怪我じゃないかもしれません。
なにせ、金属バットで力いっぱいやられたので・・・・・」


私がナオ様の怖さに負け、答えると、ナオ様の顔がみるみる険悪になる。


そしていきなり・・・・






私を優しく抱きしめた。





「な、ナオ様!?」

なにをっ・・・

なにをっ!?


私があわあわしていると、ナオ様が、私に囁いたんだ・・・



「ヒカリ、俺のせいで、すまない・・・

だが、俺はお前を守る。絶対に。」


その真っ直ぐな声は、私の心にじんわりしみてきて・・・

ドキンッ
ドキンッ


―――胸の鼓動が・・・

なぜか、大きく、速くなっていた・・・―――