すると……
彼女は……
俺の仮定を…
肯定するかの様な
言葉を口にした。
「叔母から、色々
聞いてましたので、
御社を、応募いたしました。」
まっすぐ俺をみて
慌てる事なくいってのけた。
これまでにも、同じ質問に
答えてきたのだろうが…
採用担当が、慌てて履歴書を
めくったところをみると
今回の答えは……
過去と違った回答だったの
だろう。
「おば…?
…身内の方に…弊社の従業員が
いらしたと…?
誰だろう?知った人かな?」
人事部長の好奇心を
見事に揺さぶってしまったらしく
発した質問に……
彼女は……
「はい。ーーーレナです。
部署までは、知りませんが…
かつて…
東條専務の部下だったとは
聞きました。」
そういってーーー
彼女はニッコリ笑んだ。



