『ええーーー。
家族も亡くして、独りに
なっていたから……
中学生だった瑞希ちゃんが
学生の間、困らない様に
不動産や保険の手続きを
してあげるので、時間は
目一杯だったのよ。
そうじゃなきゃーーー
レナは…最期に何をおいても
あなたに会いにいってた……』
「…そう…でし…たか…」
涙と嗚咽で、うまく話せない。
『東條さん…
それ…レナの遺品です…
あの子の意志で
お墓も仏壇もないんです。』
多分、瑞希ちゃんに
負担がかからない様に…だと
思うんですけどね…と、
彼女は語る。
『だから、せめて、
それはーーーー
あなたの傍に置いてあげて
下さいね。』
電話の向こうから
さようなら…が、聞こえ
ツー ツー…と、いう音がした。
ーーー終わった。
全部終わったーーーー



