最終面接




『指先も、唇も、
ひんやりしてた事
今でも覚えてる。

部屋に戻ってすぐに
ベランダから見てたんだよ。

うつむいて…
煙草を一本吸って…
再び、こちらをみあげた
あの人をみたとき

ああ…あの人は
私に対する気持ちを
片づけたんだと思った。』

ーーーー見てたのか……


知らなかったな……



目が熱を帯びてきて
視界が歪む。

のども焼けたような
ヒリヒリした感覚が続く。

『ああ…ホントに終わったと…
あの人は、二度と
私に連絡等よこさないと
思った。』



ーーーおまえだって

1度も…電話すらかけて
こなかったじゃないか…


最後の、おまえのメール
今でも覚えてるよ。

『恋人としても上司としても
東條さんは最高だった。
色々ありがとう。』


…って。


あれっきりーーー


お前自身昇進した時も
仕事で困難があった時も
…たった1度も…

仕事の事すら…
電話してこなかったじゃないか。


『あの人への想いは……
色々あったはずなのに…

こんなところに
打つ気にもならならい。

あの時、最後の決断を
くだしてくれたのはーーー

最初の約束を覚えていて
くれたからだったの?


聞きそびれたまま
ここまで来ちゃったな。』


ーーー最初の約束ーーーー