紫桜姫〜新撰組と紫音の力〜


紫「うぁ!」

沖「!?…紫音さん!」

紫音の呻き声が聞こえ、沖田は紫音へ駆け寄る。

紫音は血だらけで倒れていた。

拓馬はその光景に息を飲んだ。

沖田は紫音を抱き起こす。

沖「紫音さん!しっかりしてください、紫音さん!」

紫音は苦しそうに目を開ける。

紫「おき…た…た…くまを…」

紫音はこうなってもまだ拓馬を心配している。

沖田は紫音に訴えるように言う。

沖「それより自分の心配をしてください!死んでもおかしくないんですよ!?」

【死ぬ】

その言葉に拓馬は背中が凍りついたようだった。

そこでようやく気づいた。

自分にとっての最大の恐怖は紫音が死んでしまうことだと…