今も彼の優しさに甘えて大事なことを伝えていない。

 彼は何か感づいてはいるけど、私のために何も聞かずに、私が話すのを待ってくれている。

 優しくて優しくて私には勿体ないくらい優しい。


 なのに何でいつまでもとなりにいてくれるの?


 アイスでバニラとチョコ?

 そんなのチョコに決まってるじゃないっ!

 なんて言うわけもなく、

「さぁ?」

 わざと曖昧に答えて、相手を焦らす。