「あぁ、ありがとう、父さん」




徐々に薄れていく父さんの体。






これが、別れの時なんだ



と、実感する。





また会うのは、何十年も先。






俺は、気を強く持って




前を向いた。








かすかに感じる、右手の



ぬくもりを感じながら。