「んなこと、じゃないよ。誰でもいいなんて、可哀そうだと思わない?」 そう、少し顔を歪めて言う美夜。 「あの人にも、大切な人…できるといいな……」 …ったく、どんなお人よしだよ…… 傷つけられたのに、その 傷つけた張本人を心配するとか… 普通、しねぇだろ… ため息をつきながら 「お前ばかなの?」 という。 「なっ…いきなり酷いよ」 むっとしたように膨れる美夜。 よかった…落ち込んでたわけじゃ ないんだな…