自分でも、情けないくらいに息が乱れている。 良かった・・・手遅れじゃなくて。 でも、玖於の顔は、まるで幽霊のように青白かった。 そして、その顔は泣き出しそうだった。 ずっと、何かを考えるような・・・ そんな表情をしていた、玖於。 きっと、自分の中で追い詰められていたのだろう。 パッと腕を掴む。 玖於は、それほど驚いている感じではなく・・・ なんと言えばいいのだろう。 すべて諦めたような、生気の無い瞳だった。