落ちた刀と、僕、そして真っ赤に染まった手。


それを見て、全てを悟ったのだろう。


誠は顔をクシャクシャにして、その場に座り込んだ。



「総兄・・・」


「ねぇ、誠。 どうして・・・僕は、労咳なんかになったんだろう?


どうして、病気なんかで死なないといけないの?


どうして・・・もう、刀が握れないんだ――――ッ?」



止められなかった。


まだ、本当は死にたくない。