その頃には―――― 俺の頬にも、土方さんの目にも・・・ 涙が溜まっていた。 きっと、沖田さんは気付いていた。 俺達の嘘に。 そして・・・沖田さんは、もう治らない。 隠しているつもりだったのかもしれないが、布団には、所々血が付いていた。 あんな風に笑っていられたのは――――あの人なりの、強がりだったのかもしれない。 あの人なりの・・・気遣いだったのかもしれない。