「ハッ、ハァッ」 木の根に躓いて、こけそうになる。 必死に身体を起こし、走る速度は落とさない。 とにかく、日野へ着けば・・・ 僕の、任務も終了だから。 東北へ向かう前、日野には一度立ち寄っている。 だから、土方さんの家もしっかりと記憶している。 だから―――― 「着い、た・・・のか・・・?」 これが、僕の目的地だったことも、一目見てすぐに分かった。