何度も、何度も俺を呼ぶ声。 返事をしたくても、出来ない。 熱い身体、苦しい呼吸、感覚の無くなった左腕。 このまま死ぬのか・・・そう、妙な恐怖心が浮かんだ。 まだ、生きていたい。 死にたくない。 『死、にたくない・・・』 無意識に、そう呟いていた。 いや、もしかしたら声になっていなかったかもしれない。