「ハアッ、ハアッ・・・」 馬を走らせて、何日も過ぎた。 もう、手綱を握れそうにない俺は、土方さんの馬の後ろに乗せてもらっていた。 弾が当たったのは、左肩。 もう、左手には力が入らない。 「玖於、大丈夫か?」 「・・・は、い」 北の地にいるはずなのに、熱い自分の体。 呼吸がしにくかった。 「玖於、ちょっと馬止めんぞ?」