「土方さん・・・市村、行かせたんですね」 「・・・あぁ」 ダッと、走っていく市村の背中を俺達は遠くから眺めていた。 僅か、15歳の少年。 俺がこの時代に来た時の年齢と、そう変わらないのだ。 「土方さん、どうしてもあれは・・・してくれないんですよね」 出来ることなら、やるの一言を聞きたかった。 でも、それが出来ないのは表情を見ていて分かる。 「・・・出来ない」 「分かってますよ、駄目元ですから」 じゃあ、どうすればいい?