すると、もう東北の藩の運命は危ういだろう。 もう、守ることは出来ない。 だから、せめて残った兵だけでも北へ移動しよう。 そう、話し合っているのだ。 こうしている間にも、戦は続いている。 どうしたらいいものか。 戦いに関しては無知といっても過言ではない俺も、必死に考える。 「・・・副長」 「なんだ」 ずっと黙っていた斎藤さんが、初めて会話に口を挟んだ。