「あの、ごめんなさい…!あたしがこのことに気付いてたらこんなことにはならなかったのに…」


「君のせいではありませんよ。きっと君に止められても私は同じことをしていたでしょう。だから、この子を責めないでやってくださいね」


皆にそう告げた。


「山南さぁぁぁん…!!」


あたしの目から大粒の涙が溢れた。


泣いちゃいけないのに。


涙が止まらない。


「おや、そんなに泣いていては可愛い顔が台無しですよ?」


山南さんは自分の手で、あたしの涙を拭ってくれた。


「山南さん!!」


後ろには幹部の人達もいたが気にせず、あたしは山南さんに抱き着いた。


「おやおや、私にこんなことをしてあとで原田くんや、みんなに怒られちゃいますよ」


そう言って笑った。