時を超えた愛~新選組と私~【完】


あたしが、アタフタしてると突然土方さんがあたしの耳元で


「お前は寝たふりでもしとけ」


囁くように言われた。


耳に土方の息がかかる。


「………っ」


土方さんを見上げ、あたしはコクンと頷いた。


土方は右の口角を上げ笑った。


「入れ」


土方は原田に聞こえるよう大きめの声で言った。


直後、襖が開いた。


あたしは原田さんには背中を向ける形で横になり寝たふりをしていた。


「莉世」


原田さんの声。


「原田、こいつに接吻したんだってな」


「……あぁ」