時を超えた愛~新選組と私~【完】


「土方さんは寝ないの?」


そう、聞いてみた。


「ん?まだ起きてたのか」


こちらを向くこともなく机に向かいながら答える土方。


「うん」


返事をすると、土方さんは、あたしのほうを向き


「隣、寝ていいか」


と、聞いてきた。


「うん、いいよ」


いいよも何も土方さんの布団なんだけどね。


もしかして気遣ってくれてるのかな。


あたしの言葉を聞いて隣に入ってきた土方さん。


その時。


「土方さん、起きてるか?」


原田さんの声だ…。


あたしの体はビクッと強張った。


「あぁ、どした」


何事もないように答える土方。


「莉世、来てないか?」


原田さん、あたしを探してたの…?