「こういうことされると思わなかったの?」
言われたと同時に原田さんが、あたしの上に乗っかってきた。
「ふひゃっ!?」
また変な声が出た…。
って、そんな落ち着いてられる状況じゃない!!
「莉世、初めて?」
えっ!?
ちょっ!?
なにっ!?
原田さんの顔が近付いてくるんだけど!!
どうしよう!!
永倉さんや平助くんの言った通り原田さんって手が早いの!?
あと数センチで原田さんと、あたしの唇が重なる。
「ちょっと…原田さん!待っ…」
“待って”って言おうとしたのに。
原田さんは聞いてくれなくて、あたしの唇に原田さんの唇が重なった…。
抵抗するあたしに構わず原田さんのものが、あたしの口を割って入ってきた。
や、だ…。
そう思ったと同時に、あたしの目から涙が溢れ出た。

