その頃、藤堂と莉世は屯所内を歩いていた。
「莉世。ちょっとここ座んね?」
藤堂にそう言われ素直に頷いたあたし。
「うんっ」
二人縁側に座った。
「何かごめんなー。左之さんと新ぱっつぁんがさ…」
苦笑しながら謝る藤堂。
「何で藤堂さんが謝るのー?それにあたし気にしてないから大丈夫だよー」
ほんとは落ち込んだけどね。
「そう?それなら良かった。…って藤堂さんってやめない?歳も近そうだし平助でいいよ」
よ、呼び捨てっ!?
そ、そんなの無理っ!!
でも…。
「へ、平助くん…?」
言っちゃったー!!
「うん!そっちのほうがいい!これからよろしくな、莉世?」
平助くんの笑顔が眩しいッス。
違う意味で、あたしここでやってけるんだろうか…。

