時を超えた愛~新選組と私~【完】


「あーぁ。土方さん。取られちゃいましたねぇ」


沖田が土方を煽るように話しかけた。


「総司!だからオレはっ!」


続きを言おうとしたところ


「おぉ、トシは莉世さんが好きなのかー!」


一人盛り上がる近藤。


「チッ。そんなんじゃねーよ」


イラつく土方。


同じく隣でも


「あーぁ。平助に取られたな、左之?」


原田も永倉に、からかわれていた。


「新八ぃ。お前が変なこと言うからだろうが。オレはガキは好かねぇんだよ。もっとオレはさぁ、こう大人の…」


原田が熱く語ってる途中で


「副長」


今まで黙っていた斎藤が口を開いた。


「あ?どうした、斎藤」


「莉世の部屋は、どうするんですか?」


その場にいた男達は皆、止まった。


もちろん、こんなことを話してるなんて莉世は知らない。