「えーと…」


言葉に詰まる。


だってあたしが知ってるのは、これから起きることがほとんどなんだもん。


池田屋事件に禁門の変。


沖田さんが労咳で亡くなるとか教科書で習ったことばかり。


でも一人一つくらいなら何かあるかも。


そう思ったあたしは口を開いた。


「じゃぁ、まずは土方さんから」


話そうとすると


「おいっ。オレの話はもういいだろうが!」


土方さんも必死だ。


よっぽど、さっきの嫌だったんだね。


「大丈夫、もう詠まないから!」


すると“チッ”と舌打ちが聞こえた。