「…なっ!おまっ!どうして、それを…!」
言葉になっていない。
他のみんなは良く分かっていないようで首を傾げている。
唯一、沖田だけは盗み見たことがあるらしく“ププッ”と吹き出していた。
「まだあるよー。横に行き足跡はなし朝の雪」
あたしが続けて詠むと
「だーっ!もういい!分かった、認めてやる。」
やった!
鬼の副長もチョロイもんだわ。
新撰組、大好きで良かったー。
ま、他の人たちは未だに良く分かってないみたいだけど。
「なぁ、オレたちのは何かねぇのかー?」
永倉がズイッと顔を寄せてくる。
ここの人達は距離感というものが分からないんだろうか。

