「総司、待てっ」 それは突然だった。 土方の声が聞こえたと同時に彼、沖田が一瞬であたしたちの前に現れ、あたしを襲った男二人をほんの数十秒で斬ってしまったのだ。 「あ…」 すごく怖かった。 目の前で人が斬られた。 血が噴き出して、る…。 人が死んだ。 あたしは震えながらも彼を見上げた。 彼は、ものすごく冷たい目をしていた。 そして 「土方さん、この女どうします?ここで斬っちゃいます?」 あぁ…。 あたしは、やっぱここで殺されるんだ。 「いや、その女はヤルな」 え…? 見逃してくれるの?