ボディーガード兼運転手の男が後ろの荷台へ瑠諏を放り投げたための揺れだった。 「大事に扱ってよ。私のカワイイ坊やなんだから」 女は口を尖らせるが顔は笑っていた。 「奴に毎回同じことを説明するのは面倒だ。なんとかならないか?」 ジョン・ドゥがチラリと女のほうを見て訊く。 「我慢してよ、適任は坊やしかいないんだから」 甘えるような声で女が言うと、ジョン・ドゥは腕組みして口を閉じた。