サトウに吸血鬼と捜査協力するように押し付けてきたのは誰か聞けば、取引相手への糸口になるかもしれない。 しかし、いますぐ電話して聞くには相手にとってそれほど緊急性のある事案じゃない。 サトウ警部補は宮路由貴の事件で報告書の提出に追われている頃で、迷惑をかけてしまう。 会ったときにさりげなく聞けば済む話だが、それまで覚えているかも正直不安。 瑠諏は自分の欲求を心の中におさめた。 虚無感に支配されそうな瑠諏の心を叩き起こすように黒電話がジリリリィーン、ジリリリィーンと懐かしい音を響かせる。