「なんで……」 「俺とお前、同じクラス」 「……嘘」 「こんなしょうもない嘘つかない」 同じクラスなのは事実のようで、頭をフル回転させて思い出そうとしたけど、全く思い出せない。 「ごめんなさい………」 「別に」 怒ってる……よね。 「ほんとにごめんなさい………」 「だから別にいい」 それでも私がしょげていると、頭を2回ぽんぽん、とされた。 「あの、名前……」 「…坂井涼」 「坂井、くん」 繰り返して言うと「涼でいい」と言われた。