いつも1人で泣いて、落ち着いてから帰る。 それが普通だった。 けど今日は違って。 「……はい」 そんな声とともに目の前に現れたのは水色のハンカチ。 そっと目線を上げてみると、無表情でハンカチを差し出している男性。 「……はい」 もう一度そう言われ、慌ててハンカチを受け取った。 受け取ったもののどうすればいいのか分からなくてハンカチを持ったまま、男性を見上げた。