【完】うしろの席のオオカミさん



にっと口角を持ち上げて妖艶な笑みを見せる大上くんが目の前にいる。 


かぁっと顔に熱が集中し始めた。
目頭がじわっと熱くなる。




「~っ、ばか!大上くんのばか!嫌いっ」




大っ嫌い!


こんな簡単にファーストキスを奪われてしまうなんて。


しかも大嫌いな人に。


人の前でキスするなんてっ!


ありえない!
なに考えてんのこの人!



大上くんの足を思い切り踏みつけてわたしは教室を飛び出した。



水瀬くんどんな顔してたかな。

怖くて視線向けられなかったよ。



高校生最後の文化祭。


なんて最悪な思い出。