【完】うしろの席のオオカミさん



キスなんて愛情表現

好きな人としかしたくない。



そう考えるわたしってまだまだ子どもですか?




大上くんはなにも答えず、本棚にもたれかかって今にも閉じそうな目でわたしを見ている。



分かんない。

大上くんが分からないよ。



相手を射抜くような鋭い眼光が苦手だった。

怖かった。




でも今は────




「……泣くなよ」




ねえ、なんでそんな優しい表情をするの?


風邪のせい?




「大上くんのせいだよっ……キスなんて、誰とでもするものじゃない」