咲が登校すると、正門前で風紀委員長の松永竜輝が声をかけた。
「おはよう・・・あれ、今日は徒歩か?自転車ぶっ壊れたのか?」
「いや、ばあちゃんが亡くなって知り合いの家に下宿させてもらうようになったんで自転車だと遠くてな。」
「あ~引っ越しだって言ってたな。
まぁ、3年でおまえが転校しなくてよかったけどな。
生徒会長を全うしてくれよな。」
「おぅ、あ、今日は運営委員会だから風紀の報告頼むぞ。」
「もう準備してあるよ。そういえば、1年生たちの紹介するんだったな。
この間の茶髪のコ・・・また話せるから楽しみだ。なぁ、そうだろ?」
「あ、ああ。そうだな。(まさか、そのコに朝メシ作ってやってるなんて言えないわな・・・。ははは)」
そして、昼休み。
お弁当を食べ終わった雪美は、次の授業の準備のため友人2人と職員室へと教材を受け取りに向かっていた。
すると、すごい勢いで男子生徒2名が正面から走って来るのが見えた。
雪美はこのままではぶつかってしまうと思ったが、それよりも早く、誰かが2名に廊下で足を引っかけたようで、2人は見事に倒れこんでいった。
「きゃあーーーーー!」
雪美の前にいた雪美と同じクラスの2人が倒れた男子の足に引っかけられ、尻もちをついた。
「廊下を走るなと言われているだろう!」
とても強い口調の注意が廊下に響き渡った。
倒れた男子は相手に頭を下げるなり、逃げるようにその場を去り、注意をいい払った上級生も通り過ぎようとしたが、
「待ちなさいよ!走ってきた人に偉そうに注意するのは勝手ですけど、巻き添えの私たちには何もなしなの?
危うく、大けがさせられるところだったのよ。
私、見てたんだから。あなたがあの子たちに足をひっかけるとこ!
どうせ注意するのなら、足を引っかけることなかったんじゃない?
なんかやり方が卑劣だよ。」
「なんだと・・・。俺が足を引っかけなかったら、あのまま正面衝突だったんだぞ。
その方が尻もち程度ですまなかったはずだろ。
それに、君・・・髪の毛の届けを出していい気になってるんだろうけど、いくらそれが正当であっても、無駄に目立つ生徒は問題のタネになるんだよ。
クラス委員になったらしいけど、委員会で問題を起こしたら、委員をやめてもらうよ。」
「なっ・・・そんな偉そうに!」
「あれ、俺のこと知らないのか?
副会長の中井一真だ。放課後・・・覚悟して来いよ。
浅岡雪美・・・ふふっ」
「うそ・・・私は知らないのに、あっちは知ってたの?」
「雪美、私びっくりだよぉ。副会長の中井さんっていつもはとっても優しいんだよ。
生徒会執行部の中で一番人気の先輩。
なのに・・・雪美にあんなことを言うなんて。」
「おはよう・・・あれ、今日は徒歩か?自転車ぶっ壊れたのか?」
「いや、ばあちゃんが亡くなって知り合いの家に下宿させてもらうようになったんで自転車だと遠くてな。」
「あ~引っ越しだって言ってたな。
まぁ、3年でおまえが転校しなくてよかったけどな。
生徒会長を全うしてくれよな。」
「おぅ、あ、今日は運営委員会だから風紀の報告頼むぞ。」
「もう準備してあるよ。そういえば、1年生たちの紹介するんだったな。
この間の茶髪のコ・・・また話せるから楽しみだ。なぁ、そうだろ?」
「あ、ああ。そうだな。(まさか、そのコに朝メシ作ってやってるなんて言えないわな・・・。ははは)」
そして、昼休み。
お弁当を食べ終わった雪美は、次の授業の準備のため友人2人と職員室へと教材を受け取りに向かっていた。
すると、すごい勢いで男子生徒2名が正面から走って来るのが見えた。
雪美はこのままではぶつかってしまうと思ったが、それよりも早く、誰かが2名に廊下で足を引っかけたようで、2人は見事に倒れこんでいった。
「きゃあーーーーー!」
雪美の前にいた雪美と同じクラスの2人が倒れた男子の足に引っかけられ、尻もちをついた。
「廊下を走るなと言われているだろう!」
とても強い口調の注意が廊下に響き渡った。
倒れた男子は相手に頭を下げるなり、逃げるようにその場を去り、注意をいい払った上級生も通り過ぎようとしたが、
「待ちなさいよ!走ってきた人に偉そうに注意するのは勝手ですけど、巻き添えの私たちには何もなしなの?
危うく、大けがさせられるところだったのよ。
私、見てたんだから。あなたがあの子たちに足をひっかけるとこ!
どうせ注意するのなら、足を引っかけることなかったんじゃない?
なんかやり方が卑劣だよ。」
「なんだと・・・。俺が足を引っかけなかったら、あのまま正面衝突だったんだぞ。
その方が尻もち程度ですまなかったはずだろ。
それに、君・・・髪の毛の届けを出していい気になってるんだろうけど、いくらそれが正当であっても、無駄に目立つ生徒は問題のタネになるんだよ。
クラス委員になったらしいけど、委員会で問題を起こしたら、委員をやめてもらうよ。」
「なっ・・・そんな偉そうに!」
「あれ、俺のこと知らないのか?
副会長の中井一真だ。放課後・・・覚悟して来いよ。
浅岡雪美・・・ふふっ」
「うそ・・・私は知らないのに、あっちは知ってたの?」
「雪美、私びっくりだよぉ。副会長の中井さんっていつもはとっても優しいんだよ。
生徒会執行部の中で一番人気の先輩。
なのに・・・雪美にあんなことを言うなんて。」

