見なくても、その男があたしの彼氏である宮野葵だとわかる。

まあ、女が「宮野くん」と言ってる時点で葵に間違いないのだけれど。



「…行こう、愛梨」


若菜は強引に私の腕を引っ張って教室に入って行った。