「…愛梨‼」 あ、葵だ! 私の愛する人が正面から走って来るのが見えた。 「ごめん、待った?」 「ううん、大丈夫だよ」 この、カップルらしい会話! 嬉しくてたまらなかった。 「じゃあ、行こうか」 葵は私の手を握って駅に歩き出した。