よく耳を澄ませば隣の部屋から女の子の甘い声が聞こえてくる。 私は耳を塞ぎたくなった。 でも、それはなんだか負けた気分がして嫌だった。 「おまたせ」 良いタイミングで要が戻って来た。 要の姿を見て、全てが葵と重なって見えてしまう。 私はきっと重症だ…。