少し遠慮がちな女の声が聞こえて、オレが軽く顔をあげた途端、
『あ、あの、私、多良大マネの中野って言います、実は、前から桐谷くんのこと気になってて…よかったら付き合ってください!!』
そう言い放ち、顔を赤らめてチラリとオレを見る女の姿が目に入った。
上目遣いでいかにも計算しているような甘い声を出す女にあやうく顔をしかめそうになる。
…が、
『…あ、悪いけど、今、オレ好きな子いるんだ』
あえてオレは、それだけ言って、『ゴメン』と呟き、その場を後にする。
こういうタイプは関わらないほうが身のためだ。
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