レイナとの初対面を果たし、そして不本意ながら妙な誤解をされてから一ヶ月。

季節もだんだんと夏が近づいてきた頃、あれから一度ミヒと三人で会って、レイナとこうして二人で会うのは三回目だ。


本当なら二度と会いたくないと思うような出会いだったが、なぜか会ってしまっている。

それはなぜか?まあ、自分が一番よく分かっているけれど、あまり認めたくはない。


お互いに忙しいので深夜に少ししか会えないが、遅くまで空いていて個室のある居酒屋で毎回会っている。



「そうなんですねー。炎彬さんとお話してると勉強になります。さすが先生!」


「当たり前だろ?分からないことがあったら何でも聞いて」



俺たちが会っているのは勉強会のためだ。
中国語日本語や、料理の勉強会ではない。
そうだったらどんなにいいことか......。


結局あれから俺への妙な誤解は解けることはなく、毎回レイナにはアッチ系の世界のことを根掘り葉掘り聞かれる。

聞かれても、俺は全くの無知。が知らない分からないなんて答えることは、当然俺のプライドが許すはずもなく。

結果、仕事が終わってから、夜な夜なパソコンを使って、ネットで情報を集めるという完全に危ない人になっている。