今では、全身が映る鏡のついた練習室で新曲のダンスのレッスンの日だ。


俺たちは2か月か3ヶ月に一回のペースで新曲を出している。

新曲をやっと自分のモノにしたと思えば、すぐに次の新曲の準備に入らなければいけない。


歌に加えて、ダンスの振り付けまで、次から次へと覚えなければいけなくて。

バラードだったらダンスはやらなくていいとしても、基本はダンスナンバーが多い。


それが仕事だと言ったらそれまでだが、母国語ではない歌の歌詞を覚えながら、ダンスまでやることは想像以上に負担だ。


だからと言って、無理ですできませんと言っていたらやっていけないし、俺のプライドが許さない。

できるかできないかじゃなくて、できなくてもやるしかないんだ。