「どちらか一方の味方はできないけど、僕にできることならするから。

キャシーちゃんと二人きりは気まずいかもしれないけど、とりあえず今日は戻った方がいいよ?」


「う、ん......。
英俊は戻らないの?」



それが実はさー、とさっきまでの追い出された経緯を少し大げさに被害者ぶって話す。

くすんと泣き真似までつけて。



「そうなの?本当に追い出すことないのに。
英俊、かわいそう。 

そうだ、それなら私たちのとこにくる?」


「えっ、いいの!?
あー、でもさ、さすがにバレたらまずいんじゃ......」



うん、ものすっごくありがたい申し出なんだけど、なんか色々な意味でまずい気がする。
事務所もそうだけど、うちの男メンバーとかにバレたらヤバイよね?



「朝早くみんなが起きる前に戻れば大丈夫じゃない?

私もキャシーも二人きりよりは、英俊がいてくれた方が助かるし、布団も一つ余ってるから平気よ」


「そう?じゃあ、そうしちゃおっかなー」



まぁ、バレたらバレたで、その時考えればいっか。

少なくとも外で寝るよりは、ずっといい。