「そういえば、結局何で怒ってたの?
一瞬私のこと好きなのかと思ったけど、違うよね?

私たち友達だし、酔った勢いのたった一回で、好きになる人がいるはずないよね」


「ハハ......、その話はもうやめよう。

俺も一つだけ質問していい?
キャシーは......、特定の彼氏は作らないの?」


「うーん、今はいらないかな。
付き合うってことは、大抵の人は付き合ってる時に他の男とやったら、怒るでしょ?」


「そりゃ、そうだろ......」


「彼氏のことが嫌いになったわけじゃなくても、ちょっとでも他にイイナって思う人がいたら、もう我慢できないの。

彼氏より素敵な人や、もっと私と相性が合う人がいるのかもしれないと、どうしても試してみたくなって......。

浮気するたびにケンカしたり、別れたりするのもアレだし、だったら最初から彼氏作らない方がいいかな」



魔性の女とか女の敵とか、言われたりするけど、私だって一人の女。

素敵な人がいれば心ときめくことだってある。


ただ世間の人より、ほんの少しだけ(?)気が多くて、少しだけ(?)好奇心が強くて、少しだけ(?)抑えがきかないだけ。


それだけで、私は何も悪いことなんてしてない。


むしろ自分の性格がわかってて、それで彼氏を作らないんだから、誠実な人間だと思う。


誰かを裏切ってるわけでもないし、一人の人としか関係持っちゃいけないって法律で決まってるわけでもないし。