…………って、



「やっべ!雨乱のこと忘れてた!」



何目的忘れてたんだ俺ーッ!


慌てて噴水に目を向けるとそこに雨乱の姿はなく……。俺は一人ポツンと残されていたのだった。



「あーもうっ、また一から探さなきゃだよ……。魔法陣書くの面倒臭いのに」



探しモノ魔法で正確に場所を当てるには魔法陣が必要なんだ。


ちなみに一回使うとすぐ消えるから後片付けの心配ナーシ。


そして俺はイソイソと魔法陣の準備を始めるのだが……。



「(あれ、そういや雨乱って運動苦手だったような………。)」



そして俺は反射神経(だけ)バツグン。


何か物音とか…気配があれば気づくはずなのに、全く雨乱が移動したことに気づけなかった。


十六夜さんと話してた、ってのもあるんだろうけどさ。


鈍臭い雨乱に、俺の感覚を誤魔化せるという芸当が、果たして出来ただろうか?



「(……ま、いっか。雨乱もそーゆうとこ成長したんだろうな。きっと。)」



俺は一人自己完結をして雨乱探しを始めるのだった。




一方その頃、雨乱の幼なじみである倭草くんは……。



「だーかーらーっ、そっちはさっき探したばっかでしょーに!姫さん!」


「むむ……!ですがこちらから十六夜サ………雨乱の気配がするのでs「はいすぐ分かる嘘つかナーイ。ってか姫さん、あんた雨乱探す気あんのか?!」


「正直言って十六夜サマを探した…………ごほん、勿論ありますわ!」


「どの口が言ってんの?!」



我が儘姫サマに苦戦しているのでした。