「姫香ちゃん?」


後ろから声をかけてみた。
すると、びっくりしたように、こっちを振り替える。


手に持ってるものは、やはり、買い物の荷物で、その帰りなのは、わかった。


「買い物の帰り?」


「は、はい。……えと、翔哉くんは?」


「帰り道だよ」


そんなことを言いながら、男の方を見る。


すると、


「おい。姫香、この男誰?彼氏じゃないよな?」


突然そう言い出した。


「なっなにいって……彼氏じゃない!!」


「ほんとか?俺がいるんだから、彼氏なんて作るな。俺は、さみしーぞ……」


何て言っている。なんだこの会話。男は彼氏って訳でもなければ、分からん。


「あの、あなたは誰ですか?」


思いきって聞いてみた。